数年前から機械学習の勉強をしています。手元のパソコンにはグラフィックボード(GPU)がなかったのですが、そんなに困ってはいませんでした。しかし、最近強化学習を始めて計算に時間がかかる様になってきました。
計算時間が長いと、パラメータのチューニングもおっくうになるし、良いことないなと。

そんなあなたにGoogle Colaboratory!!
高性能なGPUが無料で使えて庶民の味方!的な存在ですが、どうもCPUが速くないように見えます。
Google ColabのCPUはサーバ用の高そうなのを使っているので、自分のパソコンより遅いのは解せないのですが、事実遅いのだから仕方ない。
あと、Google Colabは使用時間の制限があったりして、ちょっと使いにくい点も気になってました。

大量のデータをディープなネットワークを使って学習させるのならCPUは重要ではないかもしれません。しかし、強化学習では学習対象を都度シミュレーションして学習データを作る必要があります。そして、シミュレーションにはCPUを使います。なのでCPUが遅いのは困るわけです。

と言うことでGPUを付けることにしました。

グラフィックボードの選び方

検索するとたくさん情報が出てくるので、ここでは簡単に。
まず、機械学習に使う場合はnVIDIA社製のチップを積んだ製品が第一選択肢になります。GeForceシリーズですね。他のメーカーのものでも計算に使えるようですが、ネットで検索するときも一番情報が多いです。つまり、
情報が多い → ユーザーが多い → ハマったときにきっと解決しやすい
という三段論法(?)が成立します。

後はご予算の範囲で。CUDAコア数(計算する部品数)とメモリサイズと色々の周波数(雑ですみません)が高いものが、きっと性能と値段が高いです。ややこしいのは同じチップを積んだ製品が色々あるところでしょうか。どれを選べば良いのか悩みましたが、価格コムで絞り込んで、知ってるメーカーのを買いました。
高いと言えば、ここ最近(2021年9月)は価格が上昇してますね。GTX1650は発売当時は15,000円程度だったようですが、私が買ったときは30,000円でした。しかも品薄。使い倒して元取りたい。

忘れてはいけないのが、ボードのサイズと消費電力とディスプレイ接続端子です。

ボードのサイズ
ここは説明不要でしょう。お手元のパソコンに入らないと困るので、サイズは測っておきましょう。

消費電力
グラフィックボードは性能が上がると消費電力も増えます。お手元のパソコンの電源ユニットで対応可能か確認しましょう。確認の仕方ですが、グラフィックボードの製品情報にどれくらいの電源が必要か明示されています。(明示されていない場合もありますが)

GeForce RTX 3060 Ti

上の例だと電源ユニットは600W必要となります。電源ユニットがこれより小さい場合は、もっと消費電力の小さいグラフィックボードにするか、電源ユニットを交換するかを検討します。普通は電源ユニットの交換ですかね。

ディスプレイ接続端子
HDMIとかDisplay Portとかアレです。お手元のディスプレイと接続できる製品を選んでください。

さて、ここで素朴な疑問。計算用に使うグラフィックボードをディスプレイに接続して良いのかな?
これが分からなくて色々調べましたが、明快な記事は見つけられませんでした。
自分でやってみた結果としては、ディスプレイに接続しても計算できました。

GTX1650にした理由

一番目の理由は、GTX1650より上の製品は高かった・・1年前なら買えたのに。
二番目の理由は、手元のパソコンの電源ユニットでまかなえるやつにしたかった、です。選択基準が普通じゃないですかね? でも消費電力が大きいと発熱も大きい → 部屋が暑くなる → エアコン使って電気代が高くなる、という三段論法(?)が成立して辛いですよ。きっと。

GTX1650の消費電力は75W。電源は300Wあれば良いようです。

いろいろあるGTX1650の選び方

いろんな製品を調べていて気になったこと。それは搭載メモリの種類。GDDR5とGDDR6の二種類あるように見えました。また、補助電源(グラフィックボードの消費電量が大きいと接続端子からの電力供給では足りなくなって、電源ユニットから追加の電源をもらう)があったり、なかったり。
良く分からなくなり、調べてみるとPC Watchにこんな記事がありました。

4種類のダイバリエーションがある「GeForce GTX 1650」の違いを検証

ふむふむ。ということで、GDDR6メモリを搭載したTU117チップを使った製品にしました。
実際には、製品の紹介ページにTU117かどうかの説明はないので、GDDR6で補助電源コネクタがなければ大丈夫だろうと判断して購入しました。製品によってはリビジョンの違いで補助電源の有無が異なっていたりするので、製品の型番とリビジョンまで良く確認しましょう。

買ったのはこちらです。

取り付けた感想

取り付けは難しいことはなかったです。パソコンの電源を入れると少し音がしますが、個人的には気にならないです。この辺りは個人の感覚だったり、パソコンのケースによりけりだと思いますが、GTX1650は控えめな性能なので、動作音も控えめという理解でよいと思います。

Windowsを起動してタスクマネージャーを見ると、CPU内蔵のGPUしか表示されませんが、必要なドライバなどをダウンロードしているのか、しばらくするとGPUが二つ見えるようになりました。

以上、GeForce GTX 1650のGDDR6メモリ搭載版、補助電源なし版の購入について紹介しました。
似たような製品が4種類あってややこしいですが、

  • 補助電源なし
  • GDDR6メモリ

この2点を目印に探せば良いというお話でした。